『日語會話大全』

tinuyama2004-10-21

今自分のクラスに来てくれてゐる方(五十代の男性)が学生時代に使つてゐたといふ教科書を見せてもらつた。

『留学必備 日語會話大全』
精装定價六十元
編著者:王瑾潤 夏秋雲  郭宗賢
出版者:宏業書局有限会社
中華民國五十六年八月初版
中華民國六十三年九月増訂八版

大体、新書ぐらいの大きさで、縦書き。上三分の二のスペースに日本語の文章。下に北京語の対訳。
当時は日本語の活字(?)が揃はなかつたのか、新假名遣ひなのに拗音でも「や」「ゆ」「よ」の字は他と同じ大きさ。また、通常の大きさの「つ」を右に半角分ずらすことで促音を表してある。漢字はもちろん全て正字(といふか、元々のこちらの書体)が使用され、句読点もマスの中央に打つ北京語式。それから、驚いたことに、全ての漢字についてゐる振り假名は「手書き」(を印刷したもの)。振り假名用の小さい字体はなかつたらしい。
1967年といふと、自分が生まれる一年前。ずいぶん前のやうな気もするし、ほんのこの前といふ感じもある。