数の練習

tinuyama2006-02-13

みんなの日本語*1では、第一課で年齢、第三課で物の値段を扱ふので、第一課の時点で二桁まで、第三課で三桁、四桁以上の数字の読み方の練習をするのが一般的なのではないかと思ふ。
自分の場合は、テキストに入る以前の五十音のクラスで先に教へてしまふ。「きう(きゅう)」「じふ(じゅう)」といふ拗音が読めれば二桁は問題ないし、促音が読めれば「ろくひやく(ろっぴゃく)」なども教へられる。台湾の塾で勉強してゐる学習者は、週に一、二回程度しか日本語に触れる機会がない人が多いので、数字や曜日、日付などは早めに教へておいて、以後のクラスで毎回少しずつ練習を繰り返すやうにしてゐる。とにかくしつこく繰り返して定着を図る。
その時の練習で、非常に有効だと思へるのが、足し算や引き算の問題を出して答へさせる方法。「一足す一は?」とか「十引く三は?」とか。
数字を教師の発音に続けてリピートさせたり、ランダムな数字を読ませたりするだけではおもしろみに欠けるので、算数の問題を思ひついたのだが、こんな簡単な算数でもクラスが盛り上がること。簡単なだけに、間違へたら恥づかしいので、みんな真剣に耳を傾けてくれる。授業のたびに、桁数を増やしたり、掛け算・割り算を加へたり、また学習者同士で相互に問題を出させたりと、少しずつ変化をつければかなり長い期間使へる。数字の練習の際にぜひお試しください(ここをご覧になつた日本語教師の方)。

*1:少なくとも台湾では最もよく使はれてゐる日本語の初級テキスト。ISBN:4883191028 台湾では新出単語の部分に中国語訳がついた四冊本が大新書局から出てゐる。