「必」の書き順

授業中黒板に「必」と書いたところで生徒から「その字は何ですか」と質問される。「必要」の「必」だと言ふと、それは変だと笑はれてしまつた。確かに自分の字はきれいなはうではないのだけど、これは書き順の違ひがあると思ふ。自分が習つたのは、まづ「ソ」を書くもの。(検索してみると「漢字書き順ガイド」の「第四学年」にもこの書き順のアニメーションがあつた。)
しかし、台湾ではまづ「心」を書いて、最後に「ノ」を加へるのだと言ふ。なるほど。活字で見ると確かにさうですね。「心」と「必」。自分が日本式の書き順で書くと、急いでゐる場合など「※」のやうになつてしまひ、「心」があるやうには見えないものな。あ、今気づいたのだが、漢和辞典でも「必」は心の部にある。知らなかつた……。
【追記】
「必」の書き順は、ここにもアニメーションがあつた。ここでは複数の書き順が示されてゐるが、「心」を先に書くのは「誤or不適当」とされてゐる。「【当用漢字の筆順】に依りました」とのこと。

【追記 その二】
『日本語相談二』*1の巻末対談で大岡信丸谷才一が「心」を先に書くと言つてゐるの見つけた。