九二一

tinuyama2004-09-20

時が経つのははやいもので、あの地震からもう五年(九月二十一日)。
この同じ部屋で翌日の授業の準備をし、寝ようとしてゐた時だつた。今この部屋の天井や壁を見上げると、あの日以来のひび割れが残つてゐる。
ここは十四階といふこともあつて、ものすごい揺れ。立つてゐられなかつた。部屋の中はめちやくちやになつたものの、わりと冷静でゐられたのは、非常灯がちやんとついてくれたおかげか(これは本当にありがたかつた)。余震が続いてゐたため、部屋に戻ることができず、車の中で寝た。翌日の授業のことばかり考えてゐたのを覚えてゐる。原因を表す助詞「で」を使つて、「きのふの地震で、〜」の形で例文をつくつてもらはう、とか。
夜が明けると、授業なんてとんでもないといふ状況になつてゐたのだが……。