「の」

上の本の中(『外国人に教える日本語文法入門』p188)に「月光仮面のおじさん」という用例が出ていて笑ってしまった。自分もこの歌は歌える世代。同格の「の」というやつですね。
初級で扱う「の」は、ほとんどの場合、中国語の「的」と同じ使い方をするので、この同格の「の」も、うっかり説明なしで教師が口にしてしまうことがある。

  • 私の友達の田中さんです。

一つ目の「の」は「我的朋友」でいいのだけれど、二つ目の「の」は「的」では言い換えられない。「私の友達=田中さん」、「〜であるところの」という同格の関係を表す。中国語話者が「の」=「的」とだけ覚えていると、「月光仮面のおじさん」の意味を誤解してしまうことになる。