『輝く日の宮』*2 読了

台中の街@うちの屋上から

実は、これが『源氏物語』に関する話だとは途中まで気づかなかった(汗)。書評なども全く読んでなかったし、日本の妹に頼んで送ってもらった本の一冊なので、本屋で自分で手にとったりもしてなかったから・・・。といっても、題名で気づきそうなものなのに。
で、ちょっと前の日記にも書いたけど、これと平行して『光源氏の物語』*1を偶然読み返してて、その中で『源氏物語』の中の失われた一帖「かかやく日の宮」への言及があり、そこでやっと気づいたわけです。その時点では『輝く日の宮』の最初の部分、芭蕉に関するところまでしか読んでいなかった。最近ゆっくり一冊を読むような時間がとれなくて、電車での移動中などに少しずつ読んでいたのです。
重なる内容が多かったので、どちらの本で読んだのか、ちょっと混乱した部分もある。また、芭蕉についても、以前読んだ丸谷才一のエッセイの中に同じような内容があり、この小説は女性が主人公なんだけれども、読んでる間中、丸谷才一の顔が浮かんできて困った。いろんな趣向が凝らしてあるし、文学史的な知識も得ることができておもしろかったが、肝心の女性主人公について部分が弱いような気がする。自分の読み方のせいかしら。お正月休み(旧暦)にもう一度最初から通して読んでみよう。

*1:光源氏の物語(上)(下)』大野晋丸谷才一(中公文庫)ISBN:4122021235