高鐵(台湾新幹線)

tinuyama2007-01-13

高鐵に乗つて来ました。高鐵台中駅から左營駅(高雄の近く)まで、約一時間。以前、在来線の特急で二時間半以上かけて通勤してゐたことを思ふと、本当にあつといふ間に着いてしまひます。この新幹線が使へれば台北、高雄への通勤も苦にならないでせう……が、今年から自分の台北、高雄の授業はなくなつてしまひました。
【以下十七日に追記】
高鐵の台中駅は、在来線の台中駅から南へ二駅分行つた烏日駅に隣接して作られてをり、連絡通路でつながつてゐます。電動歩道はまだ工事中。写真の中の「歩」の字には右側の点がありませんが、これがこちらの正式な字体です。
駅正面は、空港のやうなつくり。多数の車が横づけできるやうになつてゐます。駅構内にある大型の広告が現時点ではソニーパナソニックの二社のみ(プラットホームの広告も同様)だつたのですが、どうしてなのでせう。また構内の飲食店もモスバーガーロイヤルホスト山崎パンと、日本の会社ばかりです。あとは、スタバとセブンイレブン。しかし、スタバの店舗数が急増してゐますね。これで台中に十店舗目かな。
駅の設計で一つ残念だつたのは、ホームに出ないかぎりどこからも新幹線の車両が見えないこと。駅の建物の中に、そこから車両を見ることができるやうな空間があつたらよかつたのにと思ひます。
うちの子は近所の踏み切りで延々と電車の行き来をながめてゐるのが好きなのですが、かうした子供たちに新幹線を「見せる」といふ演出があれば、実際に乗ることはできなくても、もつとたくさんの人たちがこの新しい駅を訪れる動機づけになつたのではないかと思ひます(それとも、何か安全上の理由か何かで見られないやうに作つてあるのでせうか)。ホームに上がり、周りを見ると本当に何もありません。今後、駅を中心にショッピングセンターやホテルなどが建設される予定とのことなのですが、台中にそれだけの需要があるのか他人事ながら少し心配です。
現在は料金半額のサービス期間中で、ずつと満席が続いてゐるらしいのですが、高鐵の関連会社に勤務してゐる知人に厚かましくもお願いしてみたところ、運良く土曜日の切符をとつてもらふことができました。休日とあつて、車内は子供連れがほとんど。車両が動き出すと、しばらくの間は子供の写真・ビデオの撮影会といつた雰囲気でした。乗車時間が短いためか、お弁当などの車内販売は一切なし。興味深かつたのは、各座席に「携帯はマナーモードにし、話す際は小さな声で」といふ意味の注意書きがあつたこと。こちらの特急に乗つてゐると、停車駅が近づくたびに次から次に携帯の音が鳴り出したり、多くの人が声高に話し出したりするので、高鐵ではどうなるのかと思つて観察してゐたのですが、この日は携帯の音は聞こえませんでした。子供が多く、全体的にざわついてゐたからかもしれませんが。
しかし、本当にあつといふ間についてしまひます。去年まで高雄から夜帰る際は、もう特急がない時間帯だつたので、高速バスを利用してゐましたが、台中まで三時間以上かかることもざらでした。便利になつたものです。ただ、自分は今後しばらく新幹線を利用することはないでせう。今年のクラスは台中だけになる予定です。
ちなみに一番上の写真で子供が指差してゐるのは、先頭車両に激突した鳥の血の跡です。