[授業]日本留学試験の日

日本留学試験とは、「外国人留学生として日本の大学(学部)等に入学を希望する者について、日本語力及び基礎学力の評価を行ふことを目的」とした試験で、平成十四年(2002)度から年に二回行はれてゐるものです。

日本語、理科(物理・化学・生物から二科目選択)、数学、総合科目といふ科目があり、留学希望者は、志望大学(の学部)が指定する科目を受験して得点を提出し、大学側はその得点を合否判定の参考にするといふシステム。文系の場合は、日本語+数学、または日本語+総合科目を受けることになります。総合科目といふのは、所謂「社会」の問題で、日本の中高生レベルの地理・歴史・公民などの問題が出ます。
このテストは上記のやうに主に学部生としての留学を希望する人を対象としてゐるのですが、台湾では少々事情が異なります。交流協会奨学金留学生制度(院生向け)への応募者に対し、選抜の一次試験として、この日本留学試験が課せられてゐるのです。

この奨学金渡航費、授業料及び、毎月の生活費として約十八万円も支給されるので、非常に人気が高い。ですから、台湾での留学試験の受験者の大部分は、奨学金目的の大学院への留学希望者だと思はれます。自分が教へてゐる塾に来てゐた学生も全て大卒者か大学生でしたから。
今日は試験の後に数人の学生から電話で「ダメだつた」「思つたよりできた」などの報告がありました。奨学金をもらへるのは八十名程度なのですが、なんとか一人でも多くの人に合格してもらひたい。合格発表までは自分もドキドキです。
(で、この留学試験の日本語の試験問題がかなりおもしろい、といふか、日本語を外国語として教へてゐる自分にとつては、いろいろ考へさせられることが多いので、今後少しずつ書いていかうかと思つてゐます。)