一本でもニンジン 

週一回の台北でのクラス。全6回の夏休みコース、早くも半分が終わる。
今日は助数詞(個、本、杯など)の練習にからめて、童謡「一本でもニンジン」を聞いてもらう。中国語(北京語)にもいろいろな助数詞があるが、日本語の場合は数字によって読み方が変化するので、さらに難しくなる。例えば、「本」なら、いっぽん、にほん、さんぼん……と、三種類の読み方を覚えなければならない。こちらに詳しい表があります。

また、和語の「ひ・ふ・み……」で読まなければなない「一粒」「一部屋」などもあり、日本語学習者にとっては辛いところ。
その点、「一本でもニンジン」にはいろいろな助数詞が登場するだけでなく、歌自体にオチ(?)があるので、授業で非常に使いやすい。イチゴ、ニンジン、サンダル、ヨットなどの語頭の音が数字のイチ、二、サンと重なっているというのは、こちらから説明しない限り、絶対気づいてくれません。最後に種明かしをすると、いつもどっと盛り上がる。
続よいこの童謡
曲は、台湾のデパートで売っていたCD「続よいこの童謡」(ASIN:B00005ENLJ)から。童謡だったら簡単だから、いろいろなクラスでも使えるだろうと思って買ったのだけれど、「一本でもニンジン」以外はほとんど使えなかった。日本人の子ども向けの語彙と日本語学習者の語彙がかなり違うというのが第一の理由なのだが、もう一つの理由がある。日本の童謡を聞かせても、台湾の人たちが「ひいて」しまうからだ。「気持ち悪い」と。
台湾で童謡といえば、子どもが歌うものと決まっていて、CDなどに収録されている曲も全部子どもが歌っているそうだ。だから「どうして童謡なのに大人の歌手が歌ってるの」とまず言われる。それから「歌い方が変」とも。どうしてこんなオペラかなにかのように「作った」声で歌うのかと。う〜ん、そうなのか?