授業見学

tinuyama2004-06-14

きのう(日曜日)は自分のクラスがなかったので、他の先生のクラスを見学に。同業者に見られるのを嫌がる人も多く、このように見せてもらえる事はめったにない。
台湾で、もう20年も日本語を教えているという有名な先生のクラス。一応、「初級」なのだが、この時点で早くも「形容詞の活用は、かろ・く・かっ・い・い・けれ・(かれ)」などという説明が入る。そんな事知らなくても日本語は話せるだろうとは思うのだが、試験に出るのだからしかたがない。台湾の大学の日本語学科の編入試験や大学院の試験には、動詞や助動詞の活用表をそのまま書かせるような問題がでる。例えば、助動詞「ます」

  • 未然:ませ、ましょ 連用:まし 終止:ます(まする) 連体:ます(まする) 仮定:ますれ 命令:まし、ませ

というような知識が必要とされるのだ。去年の問題には、「そうだ(伝聞)」と「そうだ(様態)」の活用表を書け、というものもあった。

  • 「そうだ(伝聞)の場合は、×、そうで、×、そうだ(そうな)、×、×、×
  • 「そうだ(様態)」の場合は、そうだろ、そうで&そうに&そうだっ、そうだ、そうな、そうなら、×

このクラスはとにかくテストに合格することが目的なので、学生もそのつもりで講義を聞いているのだけど、自分が他の塾で教えている「初級」のクラスではこんな説明したら、みんな寝てしまうだろう。おじさん、おばさんたちなど「文法」という言葉にアレルギーを持ってる人も多いし。だから、逆にできるだけ文法用語を使わずに日本語を口にしてもらう工夫が必要になる。同じ日本語のクラスと言っても、教え方は千差万別。
しかし、授業中の立ち位置、話すテンポ、板書の仕方、中国語での説明のし方など、参考になることはたくさんありました。やはり他の先生の授業を見ると刺激を受けることが多いです。自分も頑張らなくちゃな。