日本史勉強中

高校でも日本史を勉強したことがなく、歴史小説などもあまり読んでこなかったので、知らないことばかり。

文学史の教科書に「(古事記の編纂に際し)天武天皇は帝記や本辞を稗田阿礼に誦み習わせた」とあるのが以前から謎だった。どうして書く前に暗誦しなきゃならんのよ?と思っていたのだが、この本の最初の部分(p22)を読んで疑問が氷解。

「誦み習う」とは、たんに口承伝承を暗誦することを意味するものではなかった。「誦習」の例は、このほかにもある。「誦み習う」とは、通説にいうたんなる暗誦ではなく、帝記と本辞の読みを正しく「誦み習う」ことであった。漢字に表現された国語、その古字の読みをいかに正しく伝えるか。それが稗田阿礼のおもな任務である。阿礼の努力はなみたいていのことではなかった。

確立された表記法のない時代の記録は「読む」だけでも大変だったのか・・・。

台中の紀伊国屋で見かけて買ってみた。九州にあった邪馬台国が東遷し、その結果大和に王権ができたとの説。
内容とは関係ないが、えんえんと「話し言葉」で書いてあり、文末ごとに「わけですね」とか「思うんですね」とか終助詞が頻出する。目で読んでると、これがけっこううっとうしい。「編集協力−清原康正」とあるので、著者の話をこの人が文章に起こしたのだと思うが、もう少しなんとかならなかったのかな。今度はこの人の小説を読んでみよう。

この作者の本、今まで数冊買ったことがあるのだけれど、全部途中で挫折して最後まで読みとおせなかった。今回は・・・。