大教室

夏休みのコースが始まり、台北、台中、高雄と一通り回つてきたが、やはり台北は人が多すぎ。一クラスに四十人もゐると、とてもぢやないが一人一人には対応しきれない。また、生徒の方も、自分があてられてゐない時には傍観者になつてしまひがちで、参加意識が薄い感じだ。
それで、次回から試してみようと思つてゐるのが、『外国語上達法』(千野栄一著 ISBN:4004203295)で読んだ授業中の生徒のあて方。「古代スラブ語の世界的権威ヨゼフ・クルツ先生」の授業から。この先生は授業の最初の日に葉書程度の大きさの紙に、氏名・専攻・住所・電話を書いて提出させるのださうだ。そして授業ではこのカードをトランプのやうによく切り、裏返しにしてからそのカード順に生徒を指名していくといふ。

一巡するとよくカードを切り、学生に自分の順番を予測させないようにし、しかも皆が公平に当るように配慮して、質問の難易で学生にひいきのないように、裏にしたカードをめくるまで誰に当るか分からないようにふせておき、そして質問に答えられない学生がいると、カードにどの変化ができなかったかを記入して、次の週には必ずそれを復習させるのである。
外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)』P.117

カードに生徒の間違ひをメモしたりするのに手間取つてしまふかもしれないが、少しアレンジすれば使へるかも。