日本語能力試験

今年の日本語能力試験(12月5日)の受験申し込みが始まった。こちらでの申込期間は9月1日から10日まで。去年は台北と高雄の会場、合わせて31,572人が受験している。
自分が現在試験対策のクラスとして担当しているのは、1級のクラスだけだが、その他のクラスの学生も、ほとんどの人がそれぞれのレベル(4級〜1級)を受けると言っている。大学や専門学校によっては2級合格が卒業の条件となっている学校もあるので、そういうところの学生は大変だ。そして、もちろん自分も責任重大。


1級のクラスでの学生(見学者)との会話。
「老師、これ見てください。YMCAの試験対策コースのチラシ。この塾より安いでしょう」
「まあそうですが、授業料を決めてるのは私ではありませんから……(苦笑)」
「それに、このYMCAの講師の人の肩書き、たくさんありますね。老師は、こういうのないんですかあ?」
「ありません(きっぱり)。肩書きはともかく、授業を見て決めてください(汗)」
結局この学生は自分のクラスに来てくれることになったですが、こちらはひしひしとプレッシャーを感じます。1級ともなるとかなり難しく、週一回のクラス(×15回)でできることはたかがしれてます。が、少しでも学習者の役に立つような、みんなのやる気を継続させられるような授業をやっていきたいと思っています。


【アドバイス①】
日本語を母語としている人でも間違えてしまうこともある1級の聴解問題。最初の数問に必ず、「物の形」に関する問題が出ています。去年とおととし、2年連続で第一問は「人の顔」に関する問題でした。しかも、「尖っている」という動詞が共にキーワードになっていました(「あごが尖っている」「耳が尖っている」)。3年前は、第三問に「(鏡に映った)人の顔」があって、こちらは「歪んでいる」という動詞がポイント。四年連続で「顔の形」が出題されるかどうかはともかく、テストの最初の問題は、「物の形」だと思っていて間違いないでしょう。上記のような形を表す言葉、「細長い」「丸みをおびている」「縮れている」などをチェックしておいてください。「だぶだぶ」「ぎざぎざ」などの擬態語も。