手をつなぐ人

何の花だがわかりませんが・・・。

配偶者のことを外で何と呼ぶか。
日本語の教科書『みんなの日本語』では、第9課に「夫/主人」、「妻/家内」という言葉が載っている。
ずっと日本にいないので、よくわからないのだけれど、これらの言葉は実際に使われているのだろうか。「主人」など、今は嫌がる人も多いんじゃないかな。授業でも、この単語(漢字)を見て、「日本って男尊女卑の国なんですねえ」というコメントが出ることもある。そういう意味では「妻」「夫」が無難なのだろうけど、実際にはあまり聞かない気がする。
男性の場合、よく「うちの奥さん」と言ってる人がいる。確か、村上春樹のエッセイなどでもそうではなかったか。しかし、基本的に「さん」は敬語であろうから、身内に敬語を使うというのはまずいかなと思う。授業では「自分の弟」「相手の弟さん」、「自分の父」「相手のお父さん」など、「さん」は自分の身内にはつけないというふうに教えているし・・・。
一方、中国語ではほとんどの場合、自分の配偶者、相手の配偶者に関わらず、「先生(夫)」「太太(妻)」で統一されていて、日本語のような面倒な使い分けはないもよう。ただ、台湾語(閩南語)には、「カンチュウ」というおもしろい表現がある。これは、「手をつなぐ人」という意味だそうで、男性が自分の妻をさして言う時の言葉とのこと。まだ実際には一度も聞いたことないんですが、非常にロマンチックな言葉だと思います。