T校(台北)

台北駅

結局2時間しか寝られず朝6時10分の自強号で台北へ。列車の中では、意識なし。乗って、座って、気づいたら、もう台北駅についていた。

  1. 留学生試験対策(1回目)
  2. 大学院入試・文学史(1回目)
  3. 大学院入試・文化史(1回目)

自分が平日行ってるところは、初級の学習者が中心で、生徒数も一クラスせいぜい十人程度(中学生から主婦、サラリーマン、おじいさん、おばあさんまで)。
しかし、このT校は日本でいう予備校に近いところで、大学生がメイン。去年の夏からここで仕事をするようになったが、自分が担当してきたのは、20〜40人ほどのクラスだった。今日からの授業は、この学校が今年から新しく開講したそれぞれの試験対策用の特別クラス。何人ぐらい生徒が来るのか、蓋を開けてみなければわからないということだったが、自分の教室では朝から8人、4人、4人と、寂しい入り。他の先生の授業では学生1人というところもあったらしい。「今年は初めてだから、学生が少なくても気にしなくていい。一人でもいれば、クラスは予定通り続けるから」と経営者は言ってるんだけど…。
留学生試験はともかく、文学史・文化史は、自分の専門ではないわけで、それを「先生づら」して教えるのは(いくら外国にいるとはいえ)少し後ろめたい感じがする。しかし、自分なりのやり方で、台湾の学生に日本文学なり日本文化の「おもしろみ」を少しでも伝えることができれば、とも思う。というのも、学生から伝え聞く台湾の大学や短大での日本文学史などの授業はまったくの丸暗記で退屈きわまりないものらしいからだ。やはり、大学生レベルの日本語力では、例えば夏目漱石を読みこなすなんてことは、よほどの秀才を除けば不可能なわけで、ほとんどの学生は新聞記事ですら辞書を引き引きなんとか意味がわかるといった程度なのだ。そういったレベルの学生に対して、作品名と作者名を丸暗記させるだけでなく、今は読めなくても、いつかその作品を読んでみたいと思わせるような授業ができれば…。